NPOって何？

ボランティアについて調べていると、NPOという言葉をいうことばをよく目にします。テレビや新聞などでもおなじみのNPOですが、意外とその意味についてははっきりとは知らないという人も多いのではないでしょうか。

NPOは正式には「Non Profit Organization」といい、意味としては「非営利活動」を行う団体ということです。一般の企業の場合でしたら、経済活動などを行って得た利益は株主や社員に分配されますが、NPOの場合はそれは許されず、利益が出た場合には運営費や経費として使われる以外は次年度へ繰り越しされます。NPOというと完全に無償で活動するボランティア団体というイメージを持つ人も多いでしょうが、お金儲けが禁じられているだけで、有償ボランティアのように人件費としてある程度の金額を支払う分には経費として認められています。NPOのもっとも大きな特徴は非営利団体だということですが、それ以外にも重要な要件として「公益に資するサービスを行う」ということも挙げられています。つまり、その活動内容が社会の役に立つものであることも条件とされているのです。実際、活動の分野は20種類に分類されており、その中のどういった活動を行うのかを申請して登録する必要があります。福祉や環境、教育など幅広い範囲の活動分野がありますので、チェックしてみるといいでしょう。また、NPOの中には「NPO法人」というものもありますが、これは法人格を取得したNPOのことです。法人格を取得すると、団体として対外的な契約を結んだり、財産の所有を行うことが許されるなどのメリットがあります。その代り、会計内容の情報開示や活動内容の報告などの義務もあるので、責任は増えると考えてよいでしょう。そういった意味では、ボランティアに参加するのならば、法人格を取得している団体のほうが安心感はあるかもしれません。とはいえ、NPO法人の立ち上げはそれほど難しいものではなく、税法上も優遇されていることからさまざまな団体があるのが現状です。